小説【ラーメン屋旅館 ――女心――No32】

小説著者 【 末森拓夢 】


 ちょっと気になって尋ねてみた。例えば、とても怪しげな所だと、私はとても嫌な気持ちになるからである。爺さんが変わりに答えた。この爺さん時々私の邪魔をするような気が少し、した。わたしは河野友美さんと話がしたいのだ。
「百メートル道路に大きなホテルが有るじゃろ、並木通りのかなり西側じゃ。そこでフロントの受付じゃ。先ずはパートの身分じゃが、成績しだいではそのうち社員にしてくれるらしい。希望すれば他の部署、キッチンとかに異動もありえるらしい。
「まあ問題は無いじゃろう」

 と、向こうの教え子が言っておった。時間はちょっと変則じゃが、この際その辺は勘弁してもらった。その代わりと言う訳ではないが、小僧の預かってくれる所も見つけたから」

 時間は夕方の4時から10時まで。休みは日曜日と祭日と、月に2回交代で取れる事になっていた。自給はかなり良く千円もらえる。私が代わりに行きたい位であった。もっとも私は、フランス語はおろか、英語も出来ていない。ひょっとしたら日本語も、出来ていない、かもしれない。託児所はひと月2万円。爺さんがかなり無理を言ったらしい。時間が夜の11時を超えたときは、1回につき千円取られるらしい。

 それまで黙って、人の話す事を聞いていた大友が、何かに気がついたのか話し出した。
「その子が持っている人形ずいぶん古いね。それにかなり汚れているね」
「そうなの母に貰ってからずっと洗っていない物ですから。母から貰った物は、その人形と手紙、それからお守りだけですから」
「何。手紙」
「そう手紙」
「それ何処に在りますか」
「私の手帳にはさんであります」
「ちょっとそれを拝見できますか」
「ええっ別に構いませんよ。ちょっと持って来ましょう」
「ええっお願いします」

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