と彼女は小首をかしげ、少し意味が有りそうな、それでいて、いたずらっぽく笑いながら聞いてきた。
「年齢じゃなくその人が持っている人間性。私から見て、
「ちゃんと女性をしています」そんな感じを受ける人なら、下は何歳でも構わない。かなりあいまいだけど」
「そうですね。かなりあいまいですね。そしてやっぱりおじさんね、若い人はそういった言い方はしないから」
そう言って彼女はくすっと笑って、続けて話しをした。
「でも考えてみたら私、この4日間ですごく人生が変わった」
「何が」
「だって4日前は大阪にいたんですもの。それが今では広島の人に戻っちゃって。それに人生の先輩に3人も知り合う事が出来たし、立川さんも言っていたじゃないですか。人生捨てた物じゃないって」
「そうか。そうだよね。たったの4日間で人生が変わる事も有るってことだね」
「そう、いらない過去は全部捨ててしまえ。と言う感じです今は」
「ところで大阪に置いてきた旦那さんとの事はどうするつもり」
「うーん、どうしようか。取り敢えずは、ほっときましょう」
「少しは何か連絡した方がいいと思うけど。将来困る事になると思うよ」
「そうよね。うーん。………そうだあの探偵さんに頼めないかな。だって探偵でしょ。だったら離婚問題などいくつも解決していると思うけどな」
「うーん。そうだな。大友に頼んでみよう。一応あいつは探偵だからな」
実は先ほどから気が付いている事が有る。のれんの前で江藤香世子さんがうろうろしているのだ。何か入り辛い事でも有るのだろうか、だが大して気にしていなかった。客で有るなら直ぐに会釈でもするのだが、今は河野さんとの会話を邪魔されたくなかった。それにしても今日は、売り上げにつながる客が来ない。それで話が一段落したところで河野さんに目で合図を送った。河野さんは直ぐに気が付き、店内に誘った。
「今晩は、先輩。おつかれさまです」
私も当然何かの挨拶をしなければいけない。
「いらっしゃい」
「それでは今から子分を連れて帰ります」